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2014.12.04
日比谷図書文化館 日比谷コンベンションホール 
第10回 マンションコミュニティ研究会フォーラム

いつからだって、管理組合は変われる!~どうせやるならとことん楽しもう~

いつからだって、管理組合は変われる!
自分たちの意識さえ変われば、管理組合は主体的で楽しい組織に生まれ変わる!
未来の管理組合の形をみんなで考えよう!
資料
1.「ブラウシアの挑戦」ブラウシア管理組合理事長八柳博氏
2.(株)メルすみごこち事務所代表深山州氏資料

3.マンションコミュニティ研究会ご案内
4.コミュニティ年賀カードご案内
5.「集まって住むってステキ!」冊子ご案内
6.団地新聞第6号(東邦レオ)
7.エレベーター講演会のご案内(i-tec24)
マンションコミュニティ研究会
2014年12月4日 第10回フォーラム

「いつからだって、管理組合は変われる!〜どうせやるならとことん楽しもう〜」と題して、
マンションコミュニティ研究会 第10回フォーラムが日比谷コンベンションホールで開催されました。

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 第1部ブラウシア管理組合・理事長の八柳さまの「ブラウシアの挑戦」は、自己紹介、マンションって何?に始まり、ブラウシアの所在地、438世帯/約1,400名が居住するマンションの外観、開けた広い中庭、約70名が参加する総会の様子を写真で紹介されました。

 分譲を開始してしばらくは、理事1年交代の管理会社任せの状態が続いていたそうです。第6期でマンション管理士を導入し、管理会社変更を行いました。これにより、コスト削減が図れただけでなく、マンションを維持する組織の骨格づくり始まりました。

 八柳さまが理事中に就任した2012年11月から始まる第8期で「攻めのマンション経営」へ移行していきます。自分たちが住むマンションを良くするために何をすべきか、各理事が情熱的で主体的に取り組む組織に変わっていったそうです。具体的には、各種プロジェクトの厳格な進捗管理を行い理事会で発表させることにより、各理事に「やらなければならない!」という意識付けがなされたそうです。また、「ぶれない管理組合」を実現するために理念やビジョン、行動指針、10か条の理事会活動方針を策定し、マンション生活の考えや管理組合が目指す理想的な姿を文章化しました。更に、資産価値向上策として「ウェルカムガイドブック」の作成等を行っています。

 第9期では、自治会活動を本格的に開始するとともに近いうちに実施する大規模修繕委員会を発足させ長期修繕計画の見直しにも着手しました。更に、住民サービスの向上を目的に高圧洗浄機等を購入し貸出しを行っています。また、はげ山だった中庭を復活するために専門業者を入れ植栽の5か年計画をスタートしたり、対外的アピールの向上にも取り組まれています。対外的アピールの向上では、マンション公式FB/HPを作成しマンション内の様子やイベントへの参加呼びかけ等を行っています。また、冊子や新聞にも管理組合活動を積極的にアピールし、参加者の増員を図っています。

 そして第10期になり、理事会の組織充実と成熟化が進行しています。こうした活動の中で特筆すべきことは、人材活用と権限委譲を図っているということです。人材活用では、プロフェッショナル応募制度を策定し居住者のスキルをうまく活用しています。また、マンション管理士や植栽関係の関係会社、管理会社等に丸投げせずに管理組合としての理念・ビジョン・行動指針に基づいた明確な要望を提示することにより、最大限の成果を引き出しています。また、理事会組織の各グループに1案件10万円以内であれば予算執行権限を与え責任感とスピードアップを図っています。皆さまもぜひ参考にされては如何でしょうか。

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 第2部では、ブラウシア管理組合・理事長の八柳さま、副理事長の高田さま、FrendlyClub委員長の吉岡さま、会計の武部さま、マンション管理士としてブラウシアの変革に参加した深山さまが参加され、コーディネーターの廣田代表とパネルディスカッションを行いました。

 最初に、深山さまから短期的な課題として「理事会役員の心の持ち方について」、長期的な課題として「管理組合の継続性について」、更に「管理組合(理事会)、管理会社、マンション管理士「役割と特性について」のお話がありました。短期的な課題としては、理事の就任は「義務」だが、「義務感」は持たなくても良いこと、「理事に就任した不安」や「何をやって良いのかわからない」等に対して初回の理事会が大切だとされました。理事会の歴史や前期の苦労話・楽しかったこと、理事の心得や管理会社の仕事等を懇親会でワイワイ・ガヤガヤとざっくばらんな雰囲気の中でお話されると自然と理事会がコミュニケーションの場になるそうです。また、過去懸案の処理や現在問題の対応は管理会社に任せて、明るい将来を考えた住み心地と不動産価値を高めることを考えることが大切と話されました。長期的な課題では、継続性がある管理組合にすれば知識や経験が蓄積され理事会の進行がスムーズになり活性化されます。また、マンション管理士には他のマンションでの経験や事例を活かしたより一層の改良・改革を目指した提案を依頼する方が良いと話されました。

 この後、参加者から寄せられた質問への回答に移りました。

「理事会の時間?」
 ← 2〜3時間。分科会で検討した結果を理事会で報告する形式なので、1つの議題に
  かける時間が短くなった。

「管理組合と自治会の関係?」
 ← 新しい自治会組織を作るのではなく、管理組合を自治会として千葉市に登録した。
  組織の2重化が排除され効率化が図れる。また、自治会費を取っていないので加入
  者は多く、現在の入会率は98%。

「新聞等への掲載は?」
 ← 良い事例を探していたらしく、先方から取材の申し込があった。

「マンション管理士?」
 ← 「ガイアの夜明け」を見て、無料相談で呼んだ。話を聞いて、即決した。

「管理会社変更での混乱?」
 ← 週1で問題を話し合った。色々と期待することが多く管理会社は赤字だと思うが、
  投資だと思い他で儲けて欲しい。

「他マンションとの交流のきっかけは?」
 ← RJC48(理事長連絡会)。他のマンションの話が聞けてためになった。

 質問に対して、参加された理事の皆さまの積極的な応対を聞いて、管理組合活動がうまくいっている様子がよくわかりました。

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 最後に、先日お亡くなりになられた磯野重三郎さまを偲んで、代表の廣田よりお話させて頂きました。磯野さまはマンションコミュニティ研究会発足に貢献された方で、会の発展を支えて頂きました。心からご冥福をお祈りいたします。
(文責 榎本 明弘)